イタリアアルプストレッキング        その５   プラトーローザ
                                                            

６月３０日（金)   トルニョンはヴァルトゥルナンシュの右岸尾根上にある小集落。 ここのホテルパノラミックで２泊する。今日はチェルビニアへ行くので、昨日ホテルにタクシーの手配を頼んだ。バス路線もあるが、アンテイサンアンドレで乗換えが必要だし便数も少なくて時間を有効に使えない。    ここからマッターホルン（モンテチェルビーノ）の眺めがよいと聞いていたが、ホテルからは見えない。どんな風に見えるのか確かめたくて、朝の散歩を兼ねて道が尾根を回り込むところまで行ってみることにする。    マッターホルンはなかなか見えず、30分以上も歩いて道が完全に尾根を回り込んだところでようやく姿を現した。  だが期待した全容ではなく、ちょっとガッカリ。
		モンテチェルビーノ遠望
トルニョン
		プラトーローザからチェルビーノ
アンテイサンアンドレへ降りるくねくね道の途中からチェルビーノがくっきり見え、この天気がずっと続くことを念じながらチェルビニアに向かう。    何度も行ったプラトーローザだが、他の者は皆初めてなので、チェルビニアと言えばなにはともあれのプラトーローザを外すわけにはいかない。    ゴンドラ乗り場は昔と変わっており、少し遠くなった。100人乗りロープウエイに乗換えてプラトーローザへ。行ってびっくり玉手箱、大きな建物がドカーンとできていてまるで様子が違う。    肝心のチェルビーノがその陰になってしまっているではないか。建物の隙間から金網越しにかろうじて見えるだけというとんでもないことになっている。おまけにてっぺんは雲の中で、とにかく台無し。
		チェルビニアガイド小屋
建物の上に上がったけれど、山は雲の中。チェルビーノが見えないプラトーローザは値打ち半減以下だ。 すぐそばにあるガイド小屋も外観が変わっている。前は建って日が浅く、木の香りもして茶色だったのが今は黒っぽい。２２年の歳月はこんなにも変化をもたらすのだ。    ロープウエイの下駅チマビアンカから歩くことにする。チマビアンカのレストランで食事中のニオの息子マウリツィオに会った後、まずロープウエイから見下ろしたゴワレ池を目指す。    ゴワレ池は人造湖ということだが、もともとあった氷河湖をせき止めたものではないかとも思う。    ゴワレ池まではほとんど車が通る道を行く。冬はスキー場だが、今はお花畑が広がり、アルペンローズの群落もある。
		見えそうで見えない頂上
上の方がゴワレ池
		ゴワレ池とチェルビーノ
時おりチェルビーノの頂上が全部見通せる瞬間がある。ホント、数秒間でまた隠れてしまう。   ゴワレ池からは一部コースを外れてゲレンデを適当に下り、チェルビニアまで降りる。    迎えの車が来るまでの間は自由行動。ニｵの女婿ニコラの店を訪ねると鍵がかかっていた。だが数分のうちにニコラが車で戻ってきてしばし談笑。昔この店でスキー板をタダでチューンアップしてもらった。    帰り道、昨日帽子をなくした人が、もしかしてホットチョコレートを食べた店に置いてきたのかもしれないと、車を止めて行ってみるとやはりあった。店の人も安心した様子だったと言う。    アンテイサンアンドレのスーパーマーケットで買い物をしてホテルに戻る。